森林資源の循環と経済

炭素固定・・・って何?

理科の勉強を少し。

樹木は、生きているうちに大気中から二酸化炭素(CO2)を吸収し、
 ↓
地中から水(H2O)を吸い上げ、
 ↓
太陽エネルギーによって、(光合成)
 ↓
樹幹内に主成分のセルロース・リグニンなどの炭素化合物に変換して固定した物である。

 (樹木は二酸化炭素を材料にして出来ているって事です)

木材は伐採され、製品となった後も、成長することはないですが、生きているうちに取り込んだ二酸化炭素を「保管している](=炭素をストックしている)状態です。
最終的に、焼却・腐朽で大気中にCO2とH2Oとして戻っていきます。

※二酸化炭素の問題はご存知でしょうが、「地球温暖化」に関わる問題です。

もうお分かりでしょうが、植えてから焼却するまでの期間が長ければ大気中の二酸化炭素は減少していくと言うことです。

さらに、「伐採したら植える」という「正しい林業」が行なわれ続けていれば、もっと二酸化炭素は減少していくと言うことです。
さらに、製品(柱・家具・紙など)を焼却せずリサイクル利用をしていけば森林に成長する時間を与えることになります。

こうしたことから、木材資源はまさに「再生可能」資源で、環境保全に対してきわめてエコロジカルな資源であると言われています。

※「再生可能な資源」と対極にあるのは「貯蔵資源」です。住宅に関わる貯蔵資源として、石油・鉱物(鉄・アルミ・銅など)・コンクリートがあります。「貯蔵資源」は使った分だけ減り、いつかは枯渇してしまいます。
※資料:「木材のリサイクル」 秋山俊夫(財 日本住宅・木材技術センター常務理事)著/1998.7.10産調出版
  より抜粋

少し難しくなりますが、注目すべき点は「木材は製品中に炭素を貯蔵する」ということです。解体木材を単純に焼却したときのCO2の発生量は、解体材を木質材料にカスケード(段階)利用するとき要するエネルギーから換算したCO2を上回ることが多いようです。すなわち耐用年数の増加やリサイクルが、木材資源の循環と二酸化炭素放出量の抑制、廃棄物処理場あるいは投機管理という環境保全の問題として捉えられます。

 日本において住宅として都市にストックされている木材は、炭素換算でおよそ1億5000万トンあります。これらの住宅が年々解体されるとき、木材が木質ボードや紙の原料チップとしてカスケード型に再利用されれば、形を変えて再びCをストックすることが可能となり、木材利用の環境保全上における絶対的なアドバンテージとなりえます。 (表2-1のとおり、鋼材・アルミ・コンクリートは、炭素を出すだけ出すけれども、製品中に貯蔵しません。)しかしながら、技術的な問題というより、効率や経営的な面から敬遠されているのが現状です。

 問題なのは、日本の住宅は「使い捨て」に等しいストック期間(20〜25年)しかない!という事と、解体材が「ゴミ」なのか「資源」なのかはっきりしないという事。さらに、木材・鋼材・アルミ・コンクリが混在する解体材を分別するコストが消費者に理解してもらえない事です。

今後の、われわれ木造住宅に関わる人間の課題として、
  ・丈夫で長持ちする住宅を供給し、炭素ストックの期間を長くする。
  ・リサイクルを前提とした材料の選定と利用(価格のみを追求しない姿勢)
  ・顧客である施主との相互理解(理念を共有する)
といったところが挙げられます。

 住宅を木造でつくる=炭素ストックに一役買っている=環境保全に貢献している昔は当たり前だったことを、現代に置き換えてよく考えてみてください。

とにかく 私どもオノダは、あくまで「木造」にこだわりつづけます。